運命の石との出合い
師走のとある晴れた日にそのお客様はやってきました。
第一印象は、落ち着いた感じの男性。
実はこのお客様、お店に初めて来られたお客様ではありません。
先日おいでになられた時に、ラピスラズリの印鑑が欲しい、しかも今あるものだけではなくて
「出来るだけたくさんの中から選びたい」というリクエストをされたお客様でした。
その時は、当店にあまり在庫がなかったので、10本以上の在庫を取り寄せることをお約束して、後日のご来店をお願いしたお客様だったのです。
「インスピレーションの湧くものが欲しいのです」
とおっしゃられたことが印象に残っているお客様でした。
さて、今日はこのお客様と、どんな物語が始まるのでしょう・・・
早速、ショーケースの上に10本以上のラピスラズリの印材を用意した私を前に、お客様が真剣な顔で、ラピスラズリの印材を一つ一つ手に取り始めました。
私は何も言わず、じっとそれを見ていました。
人生の節目に使うことの多い印鑑は、こんなふうに自分で選ぶことが一番いいことだからです。
特にパワーストーンは、数億年間という長い間、宇宙のエネルギーを浴びて育成されたもの、ひとつひとつに必ず目に見えないパワーがあるんです。
だから、手に取って、触れてみて、自分にピッタリくるものを選ぶのが一番です。
そうすることで今の自分にもっとも必要な石に巡り合うことができるからです。
人と人との出会いにとてもよく似ています。
このお客様にピッタリ合うラピスラズリはこの中にあるのかどうかちょっとドキドキしています。
でも、私にはちょっとした自信がありました。出会いはそれを真剣に求める人には必ず訪れるものだからです。求める人の近くにそのストーンは寄ってくることが多いことを知っていたからです。
そんな私の内心をよそに、真剣に選び続けていたお客様が私の方を見ました。
そして、手に持った印材を私に見せながらこうおっしゃいました。
「これが良いです」
とうとう決まったようです。
さて、理由を聞いてみましょう・・・
「これが一番ピッタリきます。一目見た時からこれだと思ったんです。この石がずしっと重たく、触った感触も他のものとはまったく違います。何かこうとても惹きつけられるような気がして・・・こんなに気に入ったものと出合えるなんて、とても良かったです。」
それは良かったです。
そう思えるものに出会うことがベストですから。
最高のお褒めの言葉をいただきました。
そして最高のお喜びの笑顔もいただきました。
おかげさまで私にとっても素晴らしい一日になりました。
本当にありがとうございました。
すてきな気持ちをお客様に持っていただいたことに感謝して、今日の物語はここでおしまいです。
ツキがどーんとやってきた
10月だというのに、西の方では35℃や30℃の夏日を記録したとのニュースがあった翌日。
ここ仙台でも暖かい日にそのお客様はやってきました。
お得意様ですね。
あれ、でもちょっと以前と印象が変わっています。
身に着けられているスーツも高級そうなものになっています。
そういえばお車も高級車に代わっているご様子・・・
嬉しそうな笑顔でお店に入ってきたお客様。
今日のご用件は名刺をお作りになりたいとのことです。
ご注文の合間に近況報告を色々としてくださいました。
このお客様は、10年ほど前からお付き合いのあるお客様です。
コンビニエンスストアのオーナー様だったのですが、3年程前に会社組織にされました。
このお客様は若い頃からおばあちゃんに
「印鑑は大事なものだからしっかりとした良いものを持たないといけない。」
といつも言われていたそうなんです。そんな理由で会社設立時に実印も当時お持ちの物より大きい物にお作り変えいただいた方でした。
会社実印を大きなものに作り替えた後、1年程度で、さらにもう1店舗を出店され、その後とんとん拍子に2店舗出店なさり、どちらも場所がとても良く、今日にいたっては「ラッキー過ぎです。まさにツキがどーんとやってきました」といった内容でした。(詳しくはお話出来ないのですが・・・。)
近況報告の最後に
「ちょうど印鑑を作り替えた頃から運気が上がってきてね。やはり印鑑ってそういうことあるんだよね。またお願いしたいです。」
とおっしゃっていただきました。
そして最高のお喜びの笑顔もいただきました。
本当にありがとうございました。
これからもお客様に幸せなことがもっともっとたくさんあることを引き続き願っております。
お客様がどんどん幸せになっていくのはとても嬉しいことです。
「印鑑を通じてお客様のお幸せのお手伝いをすること」
これが私たちの原動力!
すてきな気持ちをお客様に持っていただいたことに感謝して、今日の物語はここでおしまいです。
オシャレな印鑑
9月に入り半袖一枚では肌寒くなってきた頃のある曇りの日にそのお客様はやってきました。
第一印象は背が高くて優しそうな男性でした。
初めてのお客様ですね。
ご用件をお伺いしましょう。
2歳の女の子とまだ生まれて間もない男の子の銀行印をご希望とのことです。
なるほど、わかりました。
当店は仙台一の品揃えを誇る印鑑専門店!
印材も多種多様なものを取り揃えております。
どうぞお選びください!
どんどん説明させていただきます!
一生懸命子供たちのために印鑑を選ぶお客様とお話をさせていただいた後、お客様は水牛の角をご希望されました。
水牛と言えば黒水牛の角(黒水牛)とオランダ水牛の角(白水牛)がポピュラーですが、実は当店ではパステルカラーに染めたカラフルな白水牛の角も豊富に取り揃えています。
お客様が一生懸命お選びになったのはカラフルな水牛の角でした。
お選びいただいた印材にお揃いのお色のケースを付けさせていただいて、次は印面の文字についてのご説明です。印鑑の価値は印面で決まるもの。しっかりとお選びいただきます。
その後は、アフターサービスのご説明です。
5年間の彫り直しサービスと保障についてしっかりとお聞きいただき、私たちが何より安心して印鑑をお使いいただきたいのだという事を知っていただきます。
このあたりはどのお客様にもするルーティンワークに近いものなのですが、お客様はお子様たちのために今日のお客様は真剣に聞いてくださいます。
お客様が願っているのはお子様の未来の幸せ。
私たちが願っているのもお客様の幸せ。
どちらも自分自身以外の幸せを願っているという点で共通していて、一瞬、奇妙な連帯感というか一体感を感じさせていただくことができました。
貴重な体験をお客様にさせていただいた瞬間でした。
そして選んだ印鑑をとても気に入っていただいたお客様からの笑顔をいただいたことが今日の私たちの喜びと収穫でした。
すてきな時間をお客様にいただいたことに感謝して、今日の物語はここでおしまいです。
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